元事務員のシステムエンジニア転職記

私は30代ではなく、60代男性です・・。
これは、未経験、60代、男性という転職三重苦。
無謀なのはわかっている・・・。

これは、そんな私がシステムエンジニアになりたいと転職活動を行った記録です。

それではまず、私の簡単な経歴と、システムエンジニアになりたいと思った経緯から。
私ははるか昔、新卒として出版社に入社しました。

1970年頃です。
その時の月給は35,000円から40,000円くらい。

2年くらい働いた後、その出版社が倒産。

仕事を探してぶらぶらしていたら、知り合いが、ある団体を紹介してくれました。

そこでの月給は、時間外賃金も含めて70,000円ぐらい。急に増えたような感じですが、その頃は、月給も物価もどんどん上がる時代でした。でも、物価よりも給料の上がり方の方が大きかったと思います。

その団体で、定年まで働きました。仕事は事務全般。会計や給料計算をやりました。
その間に、結婚や出産、子育て、転勤など、いろいろなことがありましたが、ともかく60歳の定年まで勤め上げました。
途中、職場の人間関係でいやな思いをすることも、一時期はありましたが、おおむね気持ち良く仕事ができたと思っています。

人間関係がギスギスした時は、辞めたいなーとも思いましたが、その時は50歳を過ぎていたので、定年まで頑張ろうと思って、歯を食いしばりました。
大変だった時の支えは、やはり、家族です。
職場では、そのうち人の異動もあったりして、また気持ち良く働けるようになりました。
定年を迎えた頃の年収は1000万円を超えました。
生涯賃金は、均して退職金も含めて、2億円ぐらい? その間には物価もどんどん上がって、お金の価値も変わったわけですから、あまり正確に計算してもしょうがないですから、まあ、ざっくりとした勘定です。
今は、年金をもらって暮らしています。月約20万円。企業年金もあって、それが約7万円。年収にすると、約324万円。10年貰うと、3240万円。90歳まで生きたら、1億円近くになります。

トータル、生涯収入は3億円くらいでしょうか。

若い頃は年金のことを考えたこともなかったのですが、今にして思うと、年金も相当な金額になります。
定年まで働いて良かったなあ、と思うのは、年金を貰う時です。
そこそこのお金が毎月振り込まれてきます。

ハッキリ言えばお金には困っていないし、これからも困る可能性は少ないでしょう。
しかし働きたいのです・・・。

理由は何かしていたいから(汗)

無趣味な私は、これまで働くことが趣味のような男でした。
そんな人間が働かなくなれば、腐っていくのは当然です。
できればそんな人間にはなりたくない。

そこで私はもう一度働いてみようと決意したのです。
そして選んだ職種はシステムエンジニア(滝汗)

事務員をしていた頃、業者のシステムエンジニアが理論整然と話す姿を見て、憧れていたからです(鬼汗)

私は早速ハローワークに出かけてシステムエンジニアになりたい旨を伝えました。

そこで職員さんから衝撃の事実を聞かされます。

「60代未経験でシステムエンジニアとして採用される可能性はゼロではない。ただし天文学的な確率であることは覚悟してください。」

こうして私のシステムエンジニア転職記は幕を閉じました(爆汗)
30歳でプログラマーに転職した方の体験談が掲載されていましたが、さすがに60代には無理だったようです。
期待した皆さんごめんなさい。

英会話講師の派遣プログラマーデビュー

私は今、英会話講師として働いています。
英会話講師になったのは、経歴に理由があります。
私はアメリカの大学で、ビジネスアドミニストレーションの学士号を取得しました。

ビジネスアドミニストレーションの学位でも、会計学にフォーカスした学位だったので、主にファイナンス、経理、財務の仕事をして、アメリカの銀行などで、17年間働きました。

その経験を生かして英会話講師になったのですが、年収が少ないことが不満の一つです。

17年間の平均年収が400万円だとして、400万円X17年で、6,800万円になります。

6,800万円に加え、200万円の賞与をもらったとすると、合計で7,000万円ぐらい稼いだことになります。
今はシングルマザーとなってしまったため、パートタイムで英会話講師と、不定期な翻訳の仕事をしています。

パートタイムの英会話の講師と、不定期な翻訳の仕事の収入を予測するのは、とても難しいですが、子供が大きくなった時に、働く時間を増やすとして、平均年収300万円ぐらいになるのではないかなと思います。
平均年収300万円で、25年間働くとします。

平均年収300万円X25年で、合計7,500万円稼ぐことになります。
大学を卒業して、すぐ米国公認会計士の資格を取っていたなら、平均年収1,000万円ぐらいになっていたかもしれないと思います。

そして、子育てのために仕事を辞めなかったとしたら、管理職にならなかったとしても、更に平均年収が1,000万円から、1,200万円ぐらいに上がっていたと思います。

もし大学を卒業して米国公認会計士の試験に合格し、ノンストップで40年ぐらい働いたとしたら、生涯年収が、4億円から、5億円の間になったと思います。
しかし受かればの話であって、もう過去に戻ることはできません。

子供たちの将来のことも考え、少しでも安定した収入の高い仕事に就きたいと考え、転職をしようと思い立ちました。
そこで目を付けたのがプログラマーです。

システムエンジニアの友人に聞いた話では、金融や会計システムを構築する案件が多いらしく、私が持っている会計のスキルを生かすことができそうだったからです。
ただ未経験者がいきなりSEとして転職するのは無理なので、まずはプログラマーとして経歴を増やせばいいというアドバイスをもらいました。
言語は会計システムであれば、Javaが無難だとのこと。

そこで私は、Javaプログラミングの3ヶ月スクールを申込み、英会話講師のかたわらでプログラミングの勉強を始めました。
そして2カ月ほどたったある日、アドバイスをもらった友人から
「知り合いの会社が派遣のJavaプログラマーの求人を出している。口をきいてみようか?」
と、申し出を受けたのです。

私は申し訳ないと思いつつも、その気遣いに感謝し「ぜひお願いします」と要望したのです。

それからはトントン拍子に話が進み、ちょうどJavaプログラミングスクールを卒業した次の日から、派遣先でプログラマーとしてデビューすることになりました。
今は働き出して2か月目ですが、なんとか仕事をこなせるようになりつつあります。
給料は派遣社員ですが、英会話講師の約2倍にもなりました。
世間の評判通り、プログラマーは高給です。
今後はもっと収入を増やせるよう、サーバ構築のスキルを磨いていく予定です。

2級建築士の転職記

自分は今、2級建築士として働いています。
収入をもらい始めてすでに30年近く経っていますが、私の職業はいつまででもできる職業ですので75歳くらいまでは、なんとか収入をもらいます。

収入の根拠は、ざっくりと

50年間かける
年収平均500万円
は、25000万円というものです。

すでに生涯収入の半分くらいは働いて
いますので、残りの半分、25年間をシュミレーションしています。

超高齢化時代の東京オリンピックあたりから、還暦を迎えますが、まだまだ建築の仕事はできます。還暦を迎えてからは、収入は、すこしずつ減少して行くと思いますので、25年の平均値として、年収500万円としました。いまは、もっと収入があるのですが、さすがに70歳あと5年となると収入をたくさんというよりは、身体を気づかってしまうだろう、無理はしないだろう…ということで、せいぜい300万円の年収です。

建築士(建築家、設計士)という仕事は、士業のなかでも一番収入が低い部類になっています。弁護士のように報酬が高くなくいわばクライアントの予算に合わせて設計するなんていうこともしばしばある業態なんですが、最近では、建物の新築がどんどん減っており、空き家問題や老人の住まい一人暮らし問題などの影響で仕事がバプル時代のようなことはなく、少なくなってきています。これからの建築家も、リフォームやリノベーションなどの既存建物の有効活用プランニングをしていく時代がもうそこまできています。そんな時代だからこそ私の職業は、面白みがあり価値創造の世界で活躍できるのです。

しかし生涯収入は、決して高い職業ではありません。

一級建築士であれば、それなりの収入が保証されますが、自分は2級建築士です。
1級建築士の試験を7回受けましたがすべて失敗しました。

そこで収入を増やしたいと考え、建築士の肩書を捨て、システムエンジニアに転職しようと決意しました。

そこでまずはハローワークへ行き、30代の未経験者でもシステムエンジニアとして転職できるか聞いてみました。
答えは「NO」です。
年齢と未経験で門前払いされるとのことです。
もしシステムエンジニアになりたいのであれば、まず派遣のプログラマーとして経験を積み、それから正社員として就職活動をしてはどうかとアドバイスをもらいました。
プログラマーは、JAVAやPHPというプログラミング言語の求人が多い層です。
特に自分の住んでいる福岡では、PHPの案件が多いそうで、PHPプログラマーの需要が高いとのこと。

自分は今、PHPプログラマーになるため日々勉強をしている所です。
来年にはPHPプログラマーとして派遣登録して、まずは経験を積みたいと考えています。

追記:2015年3月
PHPプログラマーとして無事に就職できました。
30代未経験でプログラマーに転職した話を参考にして、転職エージェントを頼ったのが功を奏したようです。
アドバイスが的確で、勉強すべき点と応募する企業を厳選してもらったのが、早期転職に繋がりました。
4月からは客先に常駐しての作業があるため目下勉強中です!