研究職の転職

研究職の転職は難しいと言われています。
研究の求人が少ないだけではなく、一度研究を離れてしまうとまた研究職に戻るのはほぼ不可能だからです。
例えば次の研究職が見つかるまでの間だからと言って、コンサルやエンジニアとして働いてしまうと、職歴にキズが付いてしまうからです。
今回は研究職の転職に成功した精密機器研究者の事例をご紹介します。

研究職の転職事例

東京都在住の30歳男性

大学、大学院と化学系の学科に所属して化学系エンジニアとして企業に就職しました。
配属先は次世代の製品向けの要素技術開発を行っている部門で大学の研究室の延長戦に位置するようなところでなじみ易かったです。
その系列の仕事(研究、開発、製品化テーマ)などを6年間していました。
持っている資格は有機溶剤作業主任者、英検2級、普通自動車運転免許くらいです。
以前の職場は製品化テーマを受け持っている関係もあり、時間に対しての概念はあまりなく、残業も多くありました。

なぜ転職したの?

これまでやってきた仕事が製品化され始め、次の製品はどうなっていくのであろうと考えはじめたのがきっかけでした。
私がおこなっていた製品の開発というのは5?7年周期で新規の製品というものがでていましたが、私が担当していた製品の後のロードマップというものが示されておらず、漠然と不安を感じていました。
それであるならばこれまで経験してきた仕事、スキル、技術などを他用途の製品に適用、試してみたいという思いが強くなり始めて、転職を考えはじめました。

どうやって研究職の求人を探した?

当初は、自分が感心を持っている企業のHPの採用情報をみることからはじめました。
どうやって転職活動をしたら良いのか全くわからなかったからです。
採用情報を見ていると、どんなスキルや経験がニーズがあって、どのような職種が多いのか分かるようになってきました。
また転職エージェントに登録を行い、アドバイザーの方と面談を行いました。
体系的に転職先を探したかったからです
そこで学んだことは転職理由を自分の中でしっかりとまとめ、その時点で勤めている企業では成し遂げることができないのかどうかを考えることでした。
その点を整理して、再度自分が感心をもっている企業の採用募集ページから5社応募して、4社から内定をもらえました。

転職した研究職はどう?

材料やプロセスをになう研究、開発部門に転職することが出来ました。

転職して給料はどうなった?

月の手取りで50万強です。
基本給については同等です。
でも年収としては手当てやボーナスで150万円ほど増えました。

転職する人達にアドバイスを

なぜ自分は転職したいのかを整理することです。
まずは「転職で失敗しないための重要な3つの自問」を参考にして、仕事における自分の強みは何かを考えてみてください。
また転職エージェントにアドバイスをもらうとより深く自分を知ることができると思います。
あとは社会情勢、企業情勢に応じたタイミングがあるので、いつでも転職できるよう準備しておくのが大切だと思いました。